飲食店のレセプション・プレオープン【招待状ひな型】

レセプション・プレオープンがお店の運命を決める!

物件契約・内装工事が進み、いよいよ開業が見えてきました。
ここで行うのが、レセプション・プレオープンです。

いわば、オープン前の最後の砦であり、
その後の店舗の業績を決めるほど重要なイベント

練習・確認もなしにオープンして、
ぶっつけ本番の店舗がうまくいくでしょうか。

飲食店の経験があっても、慣れない厨房・客席では100%の力は出しにくいもの。

オペレーションは回らず、ドリンク提供が遅れる。
料理のオーダーミスを連発。
お客様は怒って帰り、2度と来ない。


負の評判は拡散しやすく、口コミサイトのレビューは残り続けます。
「自分だけはぶっつけ本番でも上手くいく」
とは思わず、入念な準備を行いましょう。

万全な状態でオープンを迎え、店舗の成功率を高めるための
正しいレセプション・プレオープンについて実例をもとに解説します。

【実例】1ヶ月間の長めのプレオープン期間で、未経験のハンデを埋めたお好み焼き店

脱サラで開業したお好み焼きOCO(オコ)。

飲食経験のなかったオーナー様は、開業前に本場広島の有名店で武者修行。
朝から晩までお好み焼きを作り続け、ある程度の自信を持てるまでに。

しかし、いざ自分のお店となると勝手が違います。
そこでプレオープン期間を、最大限に活用することにしたのです。

すべての商品を自信を持って提供できる環境が整うまで、メニューを絞って営業しようと考えています。

接客も含め、来ていただいたお客様に満足のいくサービスが提供できるまではサイレントオープンという形で、ひとりひとりお客様の声を丁寧に聞きながらサービス品質を改善していくつもりです。

メインのお好み焼きを1種類に限定し、プレオープンを開始しました。
メニューや営業時間を絞って営業できるのも、プレオープンならでは。

お客様の反応を見ながら、改善を行う日々。
調理・サービス面で満足いくレベルまで達するには1ヶ月を要しました。

その後は満を持して、フルラインナップのメニューで開業。
プレオープン期間で、問題を洗い出し改善したOCO(オコ)は、
味はもちろんサービス面でも高評価を得ています。

お好み焼きOCO(オコ)食べログページより抜粋
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13205068/

レセプション・プレオープンの意味

レセプションとプレオープン。
どちらもオープン前に行うものではありますが、それぞれ目的も対象も違います。

開催方法や注意点について、1つずつ確認していきましょう。

レセプションとは?

レセプションとは正式な開店の前に、関係者やお世話になった方、 友人や従業員の家族などを招いて開くお披露目(招待)会です。

目的は「感謝を伝える」「オープン後の集客」

せっかくレセプションを開くなら、
お店を軌道にのせるために意識したい目的が2つあります。

①オープン後の口コミ集客を狙う
②クオリティーアップ!知り合いからの気兼ねない意見・感想


せっかくの機会、目的意識をしっかりもって取り組んでいきましょう。

誰を、招待客として呼ぶべきか

お世話になった方や友人の招待はもちろん、
ビジネスとして誰を招待すべきかも考えていきましょう。

招待客全員とは言いませんが、
直接的・間接的に利益につながる人をあらかじめピックアップしておきます。

直接的利益:継続して通ってくれそうな人
想定するターゲット客層に近い方。
職場や自宅やよく遊びに行く場所からの距離など、
オープン後もお客様として来店してくれそうな方を優先しましょう。

例えば、会社の接待、季節ごとの宴会、日々の夕食。
レセプションだけでなく、オープン後も通ってくれる方は
リピーターとしてお店を支えてくれます。

間接的利益:影響力が強い人・顔が広い人
レセプションの目的のひとつは、良い口コミを広げてもらうこと。
その影響力が高そうな方を選びます。

こんな良い店ができたんだよ。俺の知り合いがやってるんだけどさ

このように広めてくれるかどうか、
またそこから実際に来店してくれそうな人がどれだけいるか考えます。

あくまで目安のひとつですが、フェイスブックの友達数やツイッターの
フォロワーが多くいる方の投稿
は、かなりの集客につながる場合があります。

レセプション中に呼べる人数には限りがあります。

思い当たる人に手当たりしだいに声をかけてしまい、
来てもらうべき人にお越し頂けないような事態は避けましょう。

招待客数の考え方としては、「(席数×回転数)×日数」。
例)15席の居酒屋が18時~と20時~のレセプションを2日間やる
(15×2)×2=60人

最大限の効果が発揮できるよう、
招待客のリストアップは早めに着手しましょう。
物件契約後から少しでも行っておくと余裕をもって進められます。

レセプションは有料か無料か?

基本的にレセプションは無料で行うことをおすすめします。
あえて有料にする方もいますが、期待レベルなど事前ハードルもあがります。
それぞれのメリット・デメリットをまとめました。

無料 メリット
・多少のミスがあっても不満がでにくい
・詳細なアンケートや意見をもらいやすい

デメリット
・売上にならず、食材・人件費のコストがかかる
・無料のため遠慮してマイナスの意見が出にくい
有料 メリット
・食材・人件費が回収できる
・シビアな意見を頂ける場合がある

デメリット
・招待客が集まらない場合、十分な練習が行えない

上記の理由から販促費用とわりきり、無料開催をオススメします。

お帰りの際に、再来店を促すサービス券に加え
ショップカードや宣伝チラシなどを同封してお渡しします。
無料開催の場合、お店側で手土産までは用意する必要はありません。

加えて、SNSへの投稿を促すことも忘れずに。
無料で開催しておくと、このような「お願い」をしやすいと言えます。

招待状を送ろう(ひな型あり)

レセプション招待では、招待状を送ります。
無事にオープンに辿り着けたことに対する感謝の意を示すのに加え、
今後の応援をお願いする意味もあります。
ご自身がお店にかける愛情もこめ、一人ひとりを招待します。

最近ではメールやSNSなどで簡単な案内を送ることも多くなりました。
たしかに費用をかけず、多くの人へ告知できるのは便利です。

しかし、お世話なっている方をお招きするのですから、
できるだけ正式な書面にしたためましょう。
失礼のないよう、そして気持ちよくご出席いただけるよう配慮が大切です。

ネット全盛の今だからこそ、アナログな手紙だと、より心が伝わるもの。
膨大な数でなければ、一言でも直筆のコメントを添えると効果的です。

無料でダウンロードいただけるひな形を用意しましたので、よろしければご活用ください。

■ダウンロード■

プレオープンとは?

本番のオープン直前の試運転です。
お客様に満足いただけるお店に仕上がっているか確認します。
料理提供の質とスピード・接客・価格妥当性などの
最終チェックを行います。

目的は実践練習

プレオープンは多少のミスでも大目にみてもらえる、最後のタイミング。
オープン後は初日だろうと10年目だろうと、お客様には関係ありません。
プロとしての対応が求められます。

プレオープンには万全の状態で臨みましょう。
仕込みから料理提供・お客様対応など、事前のロールプレイングは必須です。

プレオープン期間に出た問題点は必ず書き出し、
スタッフ全員が確認できる形
にしておきます。

ご自身の気づきやお客様の意見も含めて一覧にしておき、
すべて解決したうえで、グランドオープンを迎えましょう。

特に確認すべきオペレーションは3つ。

①仕入れ・仕込み・バックヤードのオペレーション
・食材や飲料の仕入れは十分か
・厨房機器類の動作確認

②接客・ホールのオペレーション
・ミスなくオーダーがとれているか
・お客様に行き届いたサービスができているか

③厨房・キッチンオペレーション
・衛生面に問題がないか
・料理の提供時間は守れているか

この3つ全てが連動して動き、はじめてスムーズな営業ができます。

練習ではうまくいっているものも、多数のお客様を相手にするとうまくいかなくなることも。
プレオープンでしっかりチェックしましょう。

こちらのチェック表のひな型は無料でダウンロードいただけます。
ぜひご活用ください。(ダウンロード

プレオープンがオープン販促の効果を「最大」にする

オープン販促は1番効率よく集客できるタイミング。
その一方で、お客様が「来すぎてしまう」危険性もあります。

プレオープンなしでは、販促が当たっても手放しでは喜べません。
なぜならキャパを超えた来店の場合、以下のリスクがあるからです。

・満足行くサービス提供ができず、将来のリピーター候補を潰してしまう
・悪い口コミにより、今後の集客効率が悪化


オープンしたては、どのスタッフも不慣れなもの。

・1品1品つくるのに、想定以上に時間がかかる
・配膳中に料理を落とし、再度作らなければならない
・オーダーやレジ打ちでミスしてしまう

こういった事態は起こりえます。

「あの店、なかなか料理が出てこないしオススメしないよ」
「最悪!会計を間違ってたし、安心して行けなそう」


今は口コミサイトやSNSで、ネガティブな話題が爆発的に広まることもあります

プレオープンまでは、ミスをするのは悪いことではありません
改善点を見つけ修正しておくことが大事なのです。

もしプレオープンで十分な改善が間に合わない場合は、
オープン告知を取りやめサイレントオープンするか、
しばらく営業日時を制限して営業する判断も必要です。

あくまでオープンはスタートの第一歩。

その後のスムーズな店舗経営につながる
レセプション・プレオープンを実施しましょう。

レセプション招待状・プレオープンチェック表ダウンロード

■レセプション招待状ダウンロード(無料)■

■プレオープンチェック表ダウンロード(無料)■

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