人材採用

2ヶ月前~1ヶ月前

人材採用の流れ

一般的に、正社員採用の流れは以下のようになります。

(1)求人 : 人材紹介会社やハローワーク、求人媒体などを通じて求人を出します。
(2)応募 : 求人に対して、求職者が応募します。
(3)書類審査 : 応募者から履歴書や職歴書を提出してもらい、これを審査をします。
(4)採用面接 : 書類審査合格者については、採用面接を行います。複数回に分けて実施することもあります。
(5)内定 : 採用面接合格者に対して内定書(採用通知書)を出します。
(6)雇用契約 : 採用者と会社との間で雇用契約を締結します。
(7)入社手続き : 各種社会保険の加入手続き、社員名簿の作成・給与計算など必要な手続きを行います。

書類審査

人材紹介機関や求人媒体などを通じて求人を行った場合、その求人に対して応募があれば、まず応募者から、履歴書や職務経歴書を送ってもらい、書類審査を行います。

新卒採用であれば、当然ながら、スキル(職能)や職務経験などはあまり期待できませんから、学歴や学生時代に行った活動実績(アルバイト経験やクラブ活動、ボランティア活動など)、志望動機・長所短所・特技などをチェックし、自店の「採用基準」に照らし合わせて、「採用すべき人物像」に合う人かどうかを判断します。
新卒の場合には、スキルや経験よりも、人柄や性格などを重視して審査を行うケースが多いですね。

一方、中途採用の場合、「即戦力」となることを期待して採用するワケですから、スキルや職務経験を重視する傾向が強くなります。求めるポジション(店長、料理長、ホールスタッフ、キッチンスタッフetc)における実務経験の有無やそのポジションで求められるスキルを持ち合わせているかどうか、を書類上でチェックすることになります。もちろん新卒と同様に人柄や性格などもチェックのポイントとはなりますが、書類だけでは分からない部分も多々ありますので、スキルや経験が採用基準を満たしているようであれば、ひとまず書類審査は合格とし、人柄や性格については採用面接時にチェックすると良いでしょう。

ポイント!
書類審査をあまり厳しくし過ぎると、うっかり良い人材を採用するチャンスを逃してしまうことがあります。
よほど応募が殺到してしたり、相当のスキルと職歴を持って人でないと採用しないと決めている場合を除いては、「まずは会ってみないと分からない」という前提で書類審査を進めることをおススメします。

採用面接

書類審査に合格したら、いよいよ採用面接です。

採用面接では、「採用基準」を満たす人物かどうかを自店の採用基準に照らし合わせながら、1つ1つ確認していくことになりますが、採用基準の中には、本人に直接聞けば分かるものと、本人の言動から面接官側で判断する必要があるものがありますので、後者の場合には、それを確かめる為の質問やチェックポイントを予め用意しておいた方が良いでしょう。

正社員として採用する場合、一度、雇い入れてしまったら基本的に「よほど」のことがない限り、一方的に解雇はできないと思った方が良いです。ですから、この採用面接というステップで、どれだけ適切な判断ができるか、というのは今後の店舗運営において、非常に重要なポイントとなります。

通常、採用面接は1時間程度とすることが多いですが、特に決まったルールはありませんので、2時間でも3時間でもじっくり話し合っても良いですし、実際に厨房に立ってもらってスキルチェックをしても良いでしょう。一度会っただけでは判断できないということであれば、面接を、1次、2次、3次と何段階かに分けて実施するのも良いと思います。

また採用の条件として、「トライアル雇用期間(試用期間)」や「研修期間」を定め、まずは有期雇用(一定期間を区切って雇用契約契約を結ぶ方法)からスタートし、期間終了後に改めて正規採用を行うという方法を取ることもできます。契約期間を決めて採用するワケですから、もし「求める人物像」を違うようであれば、期間終了時に契約を打ち切ることができるというメリットがある反面、従業者側からこのタイミングで正式入社を断られるというリスクも発生しますので、注意が必要です。

ポイント!
採用面接は、雇用者の立場からすれば「応募者を採用するかどうか」を判断する為の面接ですが、これと同時に、応募者側では採用面接を通じて「本当にこの会社(店舗)で働きたいかどうか」を確かめているのです。つまり、アナタが応募書を審査する一方で、応募者はアナタ(=会社・店舗)を審査している、ということを決して忘れてはいけません。基本的に採用(=雇用)は、「相思相愛」でないと上手くいきません。働く側にも「選択の自由」があるワケですから、あまり横柄な態度をとっていると、応募者にそっぽを向かれてしまい、結局のところ、良い人材ほど採用できない、ということになりかねません。雇用契約というのは、雇用者と被雇用者とが対等な関係の下に締結するものだという意識を持つことが重要です。

内定

採用面接の結果、合格となったら、応募者に対して採用通知書(内定)を出します。この時点では、雇用者から応募者に対して、「こういう条件で採用する意思がありますよ」と通知したに過ぎませんので、まだ応募者(内定者)には、入社を断る、あるいは、雇用条件の交渉をする、などの選択権があります。

雇用契約

内定者が雇用条件に合意した場合には、両者間(雇用者と被雇用者)で「雇用契約」を締結することになります。 正社員の場合、原則として、期間を定めずに雇用契約を締結します。トライアル雇用期間(試用期間)など定める場合には3ヶ月を超えない範囲で定めるようにしましょう。
※「期間を定めない」というのは、「終身雇用」を意味しているわけではなく、「いつでも解除できる」ことを意味していますが、雇用者側から契約解除をする場合には、労基法上の(かなり厳しい)制限を受けることになります。

採用後の手続き

社員を採用した場合には、一般的に、下記のような手続きを行うことになります。

(1) 入社書類の提出
入社に当たり、下記の書類を被雇用者から提出してもらいます。

・健康診断書
・身元保証書
・秘密保持誓約書
・口座振替依頼書
・通勤手当支給申請書
・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
・源泉徴収票 ※本年中に他社からの給与所得がある場合
・雇用保険被保険者証 ※以前に雇用保険に加入していた場合
・年金手帳 ※以前に国民年金もしくは厚生年金に加入していた場合
・健康保険被扶養者(異動)届 ※健康保険の扶養に入れる親族がいる場合
・その他、雇用者が必要と認める書類 ※必要に応じて

(2) 各種社会保険への加入手続き
雇用者あるいは雇用形態が一定の要件に当てはまっていれば、下記に挙げる各種社会保険への加入手続きを行わなければなりません。

・雇用保険 : 週所定労働時間20時間以上かつ雇用期間が31日以上であれば強制加入
・労災保険 : 飲食店の場合はほとんどの場合、強制加入となります。
・健康保険 : 個人経営の場合には任意適用、法人であれば強制適用となります。
・厚生年金 : 個人経営の場合には任意適用、法人であれば強制適用となります。

雇用保険は公共職業安定所に、健康保険・厚生年金保険は社会保険事務所にて、それぞれ資格取得手続きを行うことになります。

(3)社内手続き
勤怠を管理したり、給与の支払いをする為に必要な社内手続きを行います。

・社員名簿の作成
・給与台帳の作成
・出勤簿・勤怠管理票の作成
・源泉徴収簿の作成
・給与支払い口座や経費清算口座の振替手続き

(4)入社ガイダンス
入社に当たり、被雇用者に対して、社内規則や社内ルールの説明を行います。

・就業規則に関する説明
・社内規程に関する説明
・社内ルールに関する説明
・研修スケジュール等に関する説明
・その他、就業に当たっての注意事項の説明、など

社会保険労務士を活用する

正社員雇用を行う場合、上記のように、かなり多くの労務関連手続きが発生します。
労務関係の手続きは、複雑で分かりにくく、それなりの手間も掛かりますので、家族経営や短時間アルバイトのみを採用する場合を除いては、人事・労務のスペシャリストである社会保険労務士(社会保険労務士事務書)の活用を検討されることをおススメします。社労士と顧問契約を結ぶかどうかは別にしても、相談だけでもしておいた方が良いでしょう。

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