飲食店の食器・備品(リスト付)
ここでは、食器の必要な枚数の考え方や選び方、開業に必要な備品を解説します。
最後には、備品一覧リストもご用意しましたので、ぜひご利用ください。
最近ではWEB通販も利用でき、食器や備品も準備が楽になりました。忙しいオープン準備期間中に、時間をかけず、まとめて注文できるWEBはとても便利です。
しかし、時間をとって足を運べば、実物を確かめてから購入することができます。
どちらも一長一短です。
どう購入すべきか考えるためにも、まずは食器・備品についてみていきましょう。
メニューから必要な食器・備品を考える
どのような食器・備品が必要なのかは、メニューとその提供方法が決まらなければわかりません。
例)提供方法により必要な食器は異なる
【サラダを提供する場合】
・ドレッシングをかけた状態で提供する
⇒サラダボウル
・別皿にドレッシングを入れ、お客様にかけてもらう
⇒サラダボウル+ドレッシングカップ
・サラダバーで自由に取ってもらう
⇒大鉢+トング+取り皿
どのような料理をどう提供するか。ここがわからないと必要な食器・備品は揃えられません。
早めにメニューを決めましょう。
インターネットで注文し、届くまで時間がかかってしまう備品があるかもしれません。オープンに影響を与えないよう余裕をもって行動します。
必要な食器の数・選び方
用意すべき食器の数
全ての食器を同じ数揃える必要はありません。
よく出るメニューや複数のメニューで使うものを多めに用意します。
メインメニューに使う食器は、席数の1.5倍は~2倍、必要です。
しかし、この数はあくまでも目安。店ごとの事情により必要な数は上下します。
例えば、ランチ営業時に洗い場のスタッフを配置できない場合。ランチで出る数と同数を準備するのがオススメです。
避けたいのは、「皿がないから提供できない」という事態。お店の評判を落とさないよう準備しましょう。
その他、一般的に使う食器は席数の半分、そこまで注文が入らないようなメニューに使うものは席数の3分の1でも良いでしょう。
例えば、25席の居酒屋であれば、ビールグラスは2倍の50個、サワーのグラスも2倍の50個。
そこまで注文数が多くない、焼酎やウイスキーなどに使うロックグラスを10個ほどを用意します。
1日の営業で必要な個数は以上ですが、プラスで予備を用意しましょう。
耐久性をチェックして買うことは重要ですが、食器が割れるのは仕方がないことです。洗浄中にぶつかったり、配膳途中で落としたり、そういった事故はどうやっても起きてしまいます。
買い足しやすいよう柄物ではなく、白無地にしてしまうのも1つの手です。
あとで必要になった際に買おうとしても、販売中止になってしまい同じ柄物が買えないということもよくあります。
割れてしまうものと仮定して、対策しておきましょう。
食器を選ぶポイント
業種業態によって使用する食器は異なりますが、ここでは共通して大事なポイントをお伝えします。
・開店時は特注品や高級品を揃える必要はない。
オープン時はスタッフもオペレーションに慣れていないため、お客様に運ぶときについ落としてしまったりなど、破損率が高まります。慣れるまでは高価な食器を避け徐々に良いものを買いそろえていくのも一つです。
・食器は料理を載せるものではなく、演出するものだと意識しよう
食器の大きさ、色によってお客様が受ける印象は大きく変わります。
黒い器で高級感、白い大きめの器で大衆感や清潔感が出たり、小皿や小鉢に盛るのか大きめの更に盛るのかなどによっても価格に対しての満足度やおいしさ感に影響します。
これらに食材との色合いなども加わりますので自店のメニューによって選んでいきましょう。
・使い勝手についても確認しておく
ほとんどの食器に多く使われる陶器はほぼ問題ありませんが、食器の素材(漆器・合成樹脂・非耐熱性のガラスなど)によっては食洗機や電子レンジにかけられないものもあります。
必要な備品
飲食店の開業には、さまざまな備品が必要です。
厨房で使う「調理用備品」とフロアで必要な「客席用備品」に分け、もれがないように考えていきます。
調理用備品
包丁や鍋、フライパンなどの調理器具。
食材の保管のためのタッパーなどです。
調理工程により、必要なものは店ごとに違います。
レシピを見返し、使うものをチェックしましょう。
毎日使うものですから、使い勝手が重要です。
「良いものを確認してから買う」なら、道具街に実際に行って選ぶのが確実です。東京なら合羽橋道具街、大阪なら千日前道具屋筋商店街を活用するといいでしょう。
客席用備品
テーブルやイスはもちろん、メニューブック、テーブル上の調味料入れなど。大きなものから小物までさまざまあります。
大切なのは「統一感」です。
客席用の備品は、店舗の雰囲気を左右します。お客様の目に触れる部分なので、1つ1つ吟味し、選びます。
コンセプトに基づいて考え、ブレない店舗をつくりましょう。
ターゲットによって喜ぶツボがあります。
お年を召した方が多い場合、フォーク・ナイフに加え箸を準備する。子連れのお客様が多い場合、ベビーカーで入店できる動線の確保・おむつ交換台の準備など。
想定しているお客様に合った準備を整えましょう。
食器・備品のリスト(無料ダウンロード)
さまざまなものが必要なので、リスト作成は必須です。
代表的なものを一覧にしました。
こちらをベースに作っていただくとスムーズです。
まず、何が必要かを考えたあと、どのようなものがいくつ必要かを考えます。
たとえば、単にまな板を用意するといっても、野菜用と肉用で2枚必要だったり、置き場所のスペースによってサイズ感が違うものをそろえた方使い勝手良かったりします。
どのようなものが必要かまで考えた後に購入するとムダがありません。
その際は下部の表をご利用ください。(備品リスト2シート目)