融資申請(日本政策金融公庫)の流れ・必要書類・注意点
融資申請の準備をしよう
それでは、融資申請の具体的な流れを見てみましょう。ここでは、飲食店開業時に最もポピュラーに利用されている「日本政策金融公庫」に融資申請する際の手順を例にとって説明します。
【日本政策金融公庫 融資手続きの流れ】
① 融資相談 |
日本政策金融公庫など |
↓ |
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② 申請書類の準備 |
日本政策金融公庫 公式HPなど |
↓ |
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③ 推薦書交付願いの提出および経営相談 |
各地区の生活衛生営業指導センター |
↓ (当日または翌日) |
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④ 推薦書の発行 → 受取 |
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↓ |
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⑤ 融資の申し込み |
日本政策金融公庫 |
↓ (1週間~10日) |
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⑥ 融資内容についての面談 |
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↓ (1週間~2週間) |
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⑦ 融資見込額についての連絡 |
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↓ (1週間~2週間) |
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⑧ 融資の決定・実行 |
上表の通り、融資の申し込みから決定が下るまで、約1ヶ月~1ヶ月半ほど掛かります。
申請書類を準備したり、推薦状を取得したり、ということを考えると、遅くとも、実際に資金が必要となる時期の3ヶ月前には準備をスタートしておきたいところです。
それでは、上記の流れについて、1つ1つ順を追って、説明します。
事前準備 : 融資相談から各種書類の準備まで
① 融資相談
いざ、融資申請をするに当たっては、色々と不安が付きものです。日本政策金融公庫では、融資に関する予約相談(支店窓口での相談)やメール相談を、随時、受け付けています。
融資申請だけでなく、創業全般の相談を無料で行ってくれますので、創業や融資に関して不安を抱えている方は、一度、利用してみると良いでしょう。
② 申請書類の準備
日本政策金融公庫への融資申請には、下記の書類が必要になります。個人での開業の場合は、(1)~(3)の書類があれば、申請OKということになります。
(1)借入申込書・・・日本政策金融公庫の公式HPからダウンロードできます。
(2)創業計画書・・・日本政策金融公庫の公式HPからダウンロードできます。
(3)設備購入、物件取得に掛かる見積書等
(4)登記簿謄本 ※法人の場合
※上記は無担保・無保証で申請される場合に必要な書類となります。保証を付ける場合、担保を付ける場合には、それぞれ保証人の同意、不動産登記簿謄本などが必要となります。詳しくは日本政策金融公庫公式HPをご参照ください。
[注意]
ここで注意したいのは、上記の書類は「申請する為に必要最低限の書類」ということです。
当然ながら、融資申請の目的は、あくまで「実際にお金を借りること」ですから、創業計画書に記載した内容が、いかに「実現可能性が高いか」をしっかりアピールする為の根拠資料・補足資料(コンセプトシート、事業計画書、販促計画書、立地調査資料など)を、必ず、添付するようにしましょう。 ※これらの書類は、他の金融機関に融資申請する場合でも、非常に重要な役割を持つ書類となります。しっかり作っておきましょう。
【参考】借入申込書サンプル
【参考】創業計画書サンプル
③ 推薦書交付願いの提出および経営相談
生活衛生関連の事業(飲食業、理容業、クリーニング業など)で、日本政策金融公庫に融資申請を行う場合、所管の都道府県知事による「推薦書」が必要となります。
推薦書の交付願いは、各都道府県に設置されている「生活衛生営業指導センター」に対して行います。
◇各都道府県生活衛生営業指導センター名簿
http://www.seiei.or.jp/db_meibo/3.html
地域によって、営業時間や受付時間が異なる場合がありますので、ホームページなどで事前に営業時間、申請の流れなどを確認するようにしてください。
ここでは、②で用意した書類一式(添付資料も含む)を持参の上、生活衛生営業指導センターに行き、指導員に書類を一通りチェックしてもらいます。面談の内容、チェックの仕方、アドバイス内容、推薦状交付までの時間等は、地域や担当指導員によってマチマチのようですが、概ね1時間程度の面接・相談を経て、即日に発行されるケースが多いようです。
④ 推薦書の発行・受取
書類等に不備がなければ、通常、推薦書は即日に発行されます。(※申請機関によって異なります。)
推薦書を受け取ったら、内容に誤りがないか、しっかりと確認しましょう。
万が一、書類の記載内容に誤りがある場合には、その旨を窓口に申し出て、すぐに訂正してもらってください。
ここまでのところで、飲食業開業時の「創業融資」を申請するために必要な書類はすべて整いました。次はいよいよ、日本政策金融公庫に対する「融資申請」(申込み)です。