私の店(居酒屋)が失敗した、たったひとつの理由
飲食店開業を志すみなさま、はじめまして!
恵比寿で和食居酒屋を7年経営していた高橋と申します。
「していた」という過去系から察していただいた通り、自分のお店は残念ながら閉店済みです。
当コラムのテーマはズバリ、
「俺(の店)みたいになるな」
このコラムはいわば、これから飲食店を開業される方へのプレゼント。
私の実体験をある種、みなさまの店舗成功への踏み台にしていただくためのもの。
開業~閉店まで、恥も外聞もかなぐり捨ててすべて晒す、リアルな開業(と閉店)コラムをお届けします。
『こうはなりたくない!』と強く思いながら読んでみてやって下さい。
私の犯したミスを事前に知っておけば同じような失敗を避けられ、あなたのお店の成功確率を大きく跳ね上げます。
とは言え、私も何も考えずに失敗し続けたわけではありません。
頭から煙が出るほど悩み、学び、頑張った末に!
それでもうまくいかないこともあって、閉店にいたっているわけです。この「失敗学」をぜひお役立てください。
最初のこの記事では私の簡単なプロフィールと、店舗経営に失敗した「たったひとつの理由」についてお伝えしていきます。
元居酒屋店主プロフィール
【名前】高橋 泰之
【生年月日】1979年8月生まれ
【経歴】
・20歳 カッコ良さそうなのでバーテンダー
・23歳 いろんな飲食店をバイトで働いてみる
・29歳 店長やりたくて社員になる
・30歳 独立して恵比寿で店開く
・35歳 店をやりながらコンサルタント始める
・38歳 店を閉めてサラリーマンになる
30歳で居酒屋を開業
ご覧の通り、今の会社『(株)M&Aオークション』に入るまで飲食業界にどっぷり。
ちなみに自分で店をやることを志したのは22歳。
そこからコツコツ貯金を始めて、30歳までには独立しようと志していました。
目標通り30歳で、居酒屋『Wafu Dining Bar 欒 -LAN-』を開業。
恵比寿の西口から徒歩1分、ビル5階。
本格和食と銘酒を楽しむ、大人のための隠れ家です。
落ち着いた雰囲気を好む常連さんと、上質を求める接待シーンで利用される方々が多いお店でした。
独立開業は想定外の連続
開業まではもちろん、開業した後も想定外のことばかり。
・そもそも開業したい物件が見つからない
1~2ヶ月で物件は見つかると思ってたのに、半年近く経過。
・退職⇒開業に時間がかかったため、半年間無職
甘い見通しで仕事辞めたせいで、半年間はただの暇人に。
・手続きの知識不足でてんやわんや
ようやく物件が決まったと思ったら、物件契約・融資・役所への申請など、思っていた以上の手続きが押し寄せてきた。
・想定よりお金がかかった
何とか開店にこぎつけるも、想定より200万近くも出費がかさんでしまう。
・お客さんが来ない
開店前に想定していた半分くらいしかお客さんが来なず。この先やっていけるのか青ざめる。
・2ヵ月以上も開店休業状態
開店から半年で東北大震災が起こり、予約は全部白紙!2ヵ月以上も開店休業状態。
・閉店しようにも閉店方法がわからない
閉店が頭をよぎってもどういう辞め方があるのかも知らないし、辞めた後の自分のことなんて全然見えない。
(開業の夢)実現はしましたけど…ね。
見ていただいた通り、様々な失敗がありました。
そこで、もう1度伝えさせてください。。
「俺みたいにならないでください」
他の人の意見を軽んじていたことが最大の失敗原因
私の最大の失敗要因は、人の意見を聞き入れなかった。
このことに尽きます。
『自分』の主張ばかりが強すぎて、他の人の意見を軽んじていた。
親身になってアドバイスをくれる先輩経営者がいて、その言葉に素直に耳を傾けられる心があれば、少なくとも私が犯した失敗の90%は避けられました。
開業前の私、高橋の考え
開業前に私がどんなことを考えていたでしょうか。ご笑納ください。
「自分の理想のお店を作りたい」
(働いている店では自分が気付く改善点がいっぱい)
「自分のやり方の方が喜ばれるに違いない」
(自分から見てこの店のやり方は間違ってる!)
「この程度でお客さんが入るなら、自分でやった方が稼げるに違いない」
(今の自分の給料=評価には満足できない!)
「自分は使われたまま終わる器ではないはずだ」
(自分には一国一城の主が相応しい✨)
「自分の考えが正しいことを証明したい」
(自分の事をみんなにスゴイ!と言われたい)
他にも人それぞれ様々なな想いがあるでしょうが、とりあえず私はこんなことを考えて独立しちゃいました。
まぁ後で気付いたのですが、実はこの時点で私はしくじってたんですよね。
自分本位の考えが失敗の原因
前段でご覧いただいた通り、建前も本音も見事に『自分』だらけですよね?
そんなだから経験者の意見を求めることもろくにしません。
自分がスーパーマンにでもなったつもりで走り続け、開業してしまいました。
そりゃ行く先々で膝をぶつけるわ、穴に落ちるわ、蜘蛛の巣にひっかかるわと、いろんな失敗をするのも当たり前。
素直に教えてもらっていれば避けられたはずの障害物に、肩肘張りながら自ら突っ込んでいたようなものです。
お分かりですよね、私の最大の失敗はこれ。
『自分』の主張ばかりが強すぎて、他の人の意見を軽んじていた。
これさえやらかさなければ、私が犯した失敗の90%は避けられました。
親身になってアドバイスをくれる先輩経営者がいて、その言葉に素直に耳を傾けられる心があれば、私と違う結果を手に入れられるはず。
でもプライドが邪魔をして、諸先輩方に素直に教えを請えない人も多いでしょう。
それに周りにアドバイスをもらえるような諸先輩方がいない人もいるでしょう。
そして何を聞くべきなのかすらがそもそも分からない人も多いことでしょう。
かく言う私が、まさにそうでした。
これから開業や独立をお考えのみなさんのために、私自身や私に相談してきた人達のしくじり歴を曝け出します(自分の店以外は匿名ですよ)。失敗を通じて知り得たこれからお伝えする内容は皆さんのお役に立つはずです。
人知れずこっそり読んで、使える内容があればドンドン使ってやってください!
涙あり、笑いあり、感動ありのしくじり列伝、とくとご覧あれ!(もはや開き直ってます)
あ、一応今後のテーマ(仮)もお伝えしておきますね。
こんなことを題材に今後綴っていく予定です。
①時間をただ浪費した、しくじり内覧の日々
②出店を決めた物件との出会い〜そして開業へ〜
③忙しなく過ぎる日々へ
④生兵法集客論の徹底論破
⑤高橋、閉店を考える 〜正しい終活〜
⑥高橋、閉店を考える 〜譲渡と転貸の話〜
⑦飲食店経営を辞めるあなたへ
まあ、人の意見を聞かずに失敗した私の二の舞を踏まないためには、こちらの個人相談をご活用いただくのが最善の道かもしれません(笑)
⇒ 飲食店開業の無料相談窓口
目次
- 私の店(居酒屋)が失敗した、たったひとつの理由
- 仕事を辞めたのに、開業したい物件が見つからず6カ月経過
- なぜ個人の独立開業者が「恵比寿駅徒歩1分物件」に出店できたのか?
- 店舗物件契約の調整をするべき不動産屋がまさかの職務放棄!?契約トラブルから身を守る知識とは
- 工事完了から9日でオープン!25の準備を最速でやり遂げ、最短開業を目指した理由
- 「正しい」プレオープンで失敗率は30%下がる。個人の居酒屋開業で実施したこと。
- 居酒屋の集客に1680万円を費やした、集客の失敗と改善までの実体験
- 「知らなければ閉店で600万円は損してた」元居酒屋オーナーが語る、閉店/売却で身を守るキソ知識
~続き ただ今、執筆中。~
当コラムのテーマはズバリ、
「俺(の店)みたいになるな」
このコラムはいわば、これから飲食店を開業される方へのプレゼント。
私の実体験をある種、みなさまの店舗成功への踏み台にしていただくためのもの。
開業~閉店まで、恥も外聞もかなぐり捨ててすべて晒す、リアルな開業(と閉店)コラムをお届けします。
何から書こうか、考えたのですが…もう迷うまでもありませんでしたね。
そもそも前職の仕事を辞めるタイミングからしてしくじっていたからです。
まさか物件が見つけられず、半年間無職になろうとは…
今回は、物件探しで起こった数々のしくじりを赤裸々に語らせていただきます。
なぜ個人の独立開業者が「恵比寿駅徒歩1分物件」に出店できたのか?
前回のコラムでは、効率的な物件探しについてお伝えしました。
参考記事:仕事を辞めたのに、開業したい物件が見つからず6カ月経過
上のコラムにあるように先走って仕事を辞めてしまい、物件探しと家事に勤しむこと半年。
ようやく見つけることができました……
やりたいと思える物件が!!
そして契約を勝ち取れる物件が!!!
長かった。
実に、長かった。
今回は、『最速で物件を紹介してもらえたテクニック』と『出店を即決できた理由』をお話しします。
店舗物件契約の調整をするべき不動産屋がまさかの職務放棄!?契約トラブルから身を守る知識とは
ようやく決まった物件契約。
どう物件を探し、どう選んだかは前回コラムをご覧ください。
参考記事:なぜ個人の独立開業者が「恵比寿駅徒歩1分物件」に出店できたのか?
最初にいっておきます。
その時に客付仲介業者である不動産屋に支払った数十万の仲介手数料、彼らの仕事内容に今でも納得いきません。
今回はこの憤りについて少し語らせてください…
あなたが店舗物件を契約するときには必ず役に立つ内容ですので…!
工事完了から9日でオープン!25の準備を最速でやり遂げ、最短開業を目指した理由
これから出店を考えているみなさまが物件契約が見えてきたときに、頭に深く深く刻んでいただきたい言葉があります。
『タイムイズマネー』
ゆっくり構えている暇はありません。
『内装工事が終わったら最短でオープン日を迎える!』
これ、かなり重要です。
「正しい」プレオープンで失敗率は30%下がる。個人の居酒屋開業で実施したこと。
今回はお店の最終仕上げ。
店舗のスムーズな立ち上げを左右する、「プレオープン」の話です。
これはわたしなりのひとつの確信なのですが、プレオープンを正しく実行するかどうかで、成功確率は20〜30%は変わるんじゃないでしょうか。
と、こんなカッコいいことを申し上げたわたし高橋はどうだったか。
プレオープンではまさに振り回されっぱなし!
心身ともにボロボロでしたが、それでも心から「(プレオープンを)やってよかった」といえます。
なぜなら・・・
居酒屋の集客に1680万円を費やした、集客の失敗と改善までの実体験
今回は1680万円を費やした、集客のしくじりと改善について。
お客様を呼べずして店舗の継続はありえません。
すなわち集客は、店舗経営の生命線。
わたしは7年で累計1680万円の販促費をかけましたが、相当なムダ金も…
しかしその失敗と改善を通じて、30%ほどの売上アップに繋げることができました。
「知らなければ閉店で600万円は損してた」元居酒屋オーナーが語る、閉店/売却で身を守るキソ知識
開業の準備からコラムが始まり、やっとここまできました。
今回は、閉店と売却の話。
この記事の内容は、600万円分の価値があります。