店舗物件契約の調整をするべき不動産屋がまさかの職務放棄!?契約トラブルから身を守る知識とは

ようやく決まった物件契約。

どう物件を探し、どう選んだかは前回コラムをご覧ください。
参考記事:なぜ個人の独立開業者が「恵比寿駅徒歩1分物件」に出店できたのか?

最初にいっておきます。
その時に客付仲介業者である不動産屋に支払った数十万の仲介手数料、彼らの仕事内容に今でも納得いきません

今回はこの憤りについて少し語らせてください…
あなたが店舗物件を契約するときには必ず役に立つ内容ですので…!

わたし高橋が退職したのが1月末。
物件契約は7月半ばでしたので実に半年以上、物件探しに時間を費やしたことになります。

物件を契約したときにはホッとしましたね。
下手したら来年になっても見つからないんじゃないかというほど苦戦しましたから。

「何とか決まった…。」
「もっとかかるかと思った…。」
「年末前に間に合って良かった!」


こんな気持ちでした。

不動産の契約に仲介手数料がかかるのは当然ですが、あの客付仲介業者に支払ったのは、まったく納得いかなかった…!これには理由があります。

なぜなら申し込み後、契約までのフォローを「一切」してくれなかったから。

今現在わたし自身が開業アドバイザーとなり、物件契約にも携わる立場になって、改めて痛感したのです。

「なんて雑な業者だったんだ…。」、と。

みなさんが信用に足る業者を選ぶことを切に願っています。

今回は物件探しの最終章。
候補の店舗物件に申し込んだ後、成約までをお伝えします。

物件が見つかってから〜契約まで、あなたの身を守るためのポイントやリスク回避方法。
【要注意】不動産業者を見極めるポイント
などを解説させていただきます。

物件探しは「申込み」がようやく折り返し地点

物件探しは、間違いなく大変です。

出店すべき物件の条件を考え、エリアを選び、物件情報をスミからスミまでチェック。
それでも候補物件が見つからず、半年以上物件を探し続けることもザラ。

候補物件を見つけて申し込みをした時点で一安心する気持ち。それ、よくわかります。

でも、申し込み時点で決して気は抜かないでください!
今までの苦労が水の泡になります。本当に。

物件の申し込みはあくまで折り返し地点。

物件探し始めてから契約までに7つのステップがあります。

①内覧
②現地調査
③申込
④審査
⑤条件合意
⑥契約準備
⑦契約

こういった段取りを踏まなければなりません。

マンションを借りるときのように「物件は申し込めれば契約できるでしょ」と思い込んでる方も多いのですが、それは間違い。申し込みを入れた後は、気合いを入れ直すぐらいの気持ちでいるべきです。

わたし高橋の場合は幸運にも【内覧→申込→家主審査→条件合意→契約】が非常にスムーズに進み、申込みから3週間ほどで契約できました。
スケジュールだけみればとても優秀ですが、契約にいたるまでは想定外のものでした…。

客付の仲介会社と二人三脚で進めるんじゃないの!?

出店者(入居者)と客付仲介会社はいわばパートナー
入居にあたり、わからないこと・交渉したいことはまず客付の仲介(不動産)会社へ聞くのが基本です。
物件契約にかかる総コストはもちろん、その中から減額の交渉ができそうな部分があるかどうか、など。

ところでこんなことを考えたことはありますか?

仲介会社(不動産屋)を使わなければ手数料払わなくていいんじゃない?

俺が直接交渉した方が安くできるぜ!

むしろ客付仲介会社をとばして交渉は厳禁

客付仲介を通さずに交渉するのは、トラブルの元になるだけのNG行為
家主に対する契約条件も、現テナント主に対する造作譲渡費でも同じこと。
すべて客付仲介会社を通して行います。

これはキッチリとルールに則って交渉を持つようにしましょう。

客付仲介を通さず勝手に相手とコンタクトを取る入居者がいますが、ブラックリストに載るだけです。

その客付仲介会社から二度と物件を紹介してもらえなくなるだけでなく、取引や付き合いのある他の不動産会社からも物件を紹介されなくなることも。

この物件で契約するからいいんだ!

そんなことはありません。ルール違反をする方と、好き好んで直接契約するような家主さんはいません

なぜならば契約時のルールを守らなかった入居者は、契約後もルールを守らないのではと、家主さんも懸念するから。
また、他の物件でもまた取引があるであろう不動産会社との関係を悪くすることが、家主にとっても将来の損やリスクになりかねないのも理由。

得をすることはないので、やめておくのが無難です。

客付仲介会社から放置された…

本来は上記の通り、客付仲介会社(不動産屋)と二人三脚で進めるのが普通なのですが、私の場合はというと…。

いや、まさか思いもしませんよね。
交渉の仲介を面倒臭がって入居者に丸投げする、ふざけた不動産屋がいるとは

でも、わたしが契約した物件で実際に起こりましたからね!

最初に物件を紹介してくれたことは感謝しています。
物件を紹介してもらえてなければ、「恵比寿駅徒歩1分物件」の好立地物件に出店できていなかったですから。

でも感謝したのはそれだけです。
内覧した時に元付と引き合わせてくれたのですが、それっきりでしたね。
「条件面の交渉は直接やって下さい」と言い残して…。

成約した後に仲介手数料の請求書を送りつけてきましたからね。
顔を見るのも電話で話すのも、内覧の時が最後。契約が完了するまで何一つ連絡なし!

それで数十万も仲介手数料を払わされたのは今でも納得いってません。
わたし高橋が開業をサポートする側にまわって、仲介会社がどれだけこちらをぞんざいに扱っていたのかを痛感してしまいました。
むしろ当時より今の方が納得がいかない思いが強くなっています。

わたしが今やっている客付業務は物件紹介だけでは絶対に終わりません。
何度も家主側と交渉をして、諸条件を調整。
お互いに合意が取れたら、契約書類を隅々まで確認。
契約日には付き添って事後のフォローを入れ、開店までの相談相手に。

これが一連の仕事。
物件を紹介して、あとは出店者に丸投げなんてありえない話なんです。

もはやその業者の社名すら覚えていませんが、本当に雑な業者でしたね。

こういったケースもあるため、客付仲介会社も信用に足るところを選ぶべきです。本当に。

物件契約をスムーズに進めていくためには?

運が良かった。

今回私の場合はこれに尽きます。

客付仲介会社こそハズレをひきましたが、管理の不動産会社・家主さんはとても良い方でした。
そうでなければ、個人開業者のわたしはスムーズに契約できていませんでした。
店舗物件の契約なんてはじめてでしたし、なにひとつ知らないのですから。

では、本来であればどうすべきか。

スムーズに店舗の物件契約を進めていける方法を考えました。
ポイントは2つあります。

1つめは、ちゃんとした客付仲介会社を利用すること

2つめは、自分できちんと知識を持っておくこと

ひとつの店舗物件情報を、複数の不動産会社が扱っている場合。
対象の物件を扱っている不動産会社から客付仲介会社を選べば済む話です。

しかし、物件情報のなかには、1社の不動産会社しか扱っていないものも。
わたしのように物件を直で紹介される可能性もあります。

そういった場合は、客付仲介会社(不動産会社)が選べませんよね。
仲介会社がアテにできない場合、自分の身を助けるのは知識です。

ではどのような知識が必要なのでしょうか?
不動産会社の見極め方と合わせてご説明していきます。

ちゃんとした客付仲介会社(不動産会社)を利用する

内覧時には、案内している不動産会社がきちんとサポートしてくれるか、信用できるか、対応をみておきましょう。

物件を内覧をすると質問したいことが具体的に出てくると思います。

前のテナントの閉店時期は?どのぐらい営業してた?

ガス・電気の容量は?

排気ってどうなってる?

ぜひ案内してている不動産会社に聞いてみてください。
きちんと誠実に答えようとしてくれるか』に注目。

物件によりけりですが即答できない事柄も出てくると思います。
即答できないのが悪いのではありません。
確認をしっかり行ってくれて、返答が返ってくれば問題はありません。

適当な回答をしたり、「あー、それはわからないですね」という態度をとる不動産会社は警戒すべきです。

逆に、「どうしたら出店者がやろうとしていることを実現できるか」を一緒に考えてくれる不動産会社が理想です。

例えば、わたしどもが運営する居抜き店舗サービス「店舗そのままオークション(※)」が出店をサポートした虎ノ門・隠れ家バー。
内覧時、出店者様は物件のノスタルジックな雰囲気に一目ぼれしたものの、ガス・電気容量が不足。フード提供に不安が残り、そのままでは出店できませんでした。
なんとか出店できる方法がないか調査を行い、電気容量は上げられることが判明。
そこで、ガス調理メインで考えていたところをIH調理に変更し、容量不足を解消し出店に至りました。
もし、「インフラが足りないなら出店はムリですね」と何もしないような客付仲介会社だったら…。

客付仲介会社は物件契約まで二人三脚で進むパートナー。
信用に足る会社を選びましょう。

※「店舗そのままオークション」:当メディア「みんなの飲食店開業」を運営する株式会社M&Aオークションが提供する、日本最大級の居抜き店舗紹介サービス。登録ユーザーは全国10万人超。

きちんと最低限の不動産契約についての知識を持つ

基本的には、物件契約で分からないことは客付仲介会社に聞くのが基本
わたしのように万が一のケースもありますので、知っておくべき基礎知識をまとめておきます。
これらは条件交渉にも役立つ知識になります。

家賃・保証金など諸条件の交渉タイミングは?

申込書の提出時です。
『希望条件を申込書に記入して提出する』のが唯一のタイミング。

早くても遅くてもいけません。
話が具体化していない状態で交渉を入れても、検討してもらえませんし、申し込み後に「条件を変えてくれ」と後出しするのはマナー違反。

条件交渉は客付仲介会社を通して行います
管理会社・家主への直接交渉はトラブルの元になり、契約自体が破談になることも。

店舗の保証金・敷金はいくら払う?

「〇万円」と明確に表記されている場合はいいのですが、「〇ヵ月」と表記されている場合には注意が必要です。

保証金・敷金は貸主に預けるお金で、消費税はかかりません
「賃料×〇ヵ月」で保証金を計算する際、「賃料の税抜き価格」を元にして計算してください。提示されている賃料が税込みの場合は「税込賃料÷1.08」のひと手間が必要です。

さらに詳しい説明は別ページでしていますので、ご参考ください。
(参考リンク)【店舗の保証金・敷金】相場はどれくらい?あとで返還される?

保証金の償却とは?

基本的に店舗物件の保証金は「償却」分を除き、賃貸借の解約時に全て戻ってきます
償却とは、解約後に返金されないお金です。

保証金100万円で償却20%の場合、80万円が借主に返金されます。

結局のところ、物件契約はいくらかかるの?

出店者が自分で物件取得費用を算出するには、以下の項目を確認する必要があります。

◆前払い賃料+共益費or管理費
各月の賃料+共益費は前払い、契約時にあわせて支払います。
1日付で入居する場合は満額。月の中途で入居する場合は日割りです。

◆敷金/保証金
保証金は貸主に預けるお金。償却分以外は、解約後に返ってきます。
契約時に合意した金額です。 目安は、賃料の6ヵ月~10ヶ月分

◆礼金
貸主に対して支払うお金。
契約時に合意した金額です。
目安は、賃料の1ヵ月~3ヶ月分

◆保証会社の保証契約料
保証会社には2つ料金を支払います。

①初回料金
②定期的に支払う更新料

契約時に必要なのは①初回料金ですが、②定期的に払うことになる更新料も把握しておくようにしましょう。

「初回保証料」は『月額賃料+管理費等』の30%~100%。
保証会社によって異なります。
料金体系がわからない場合は、賃料1ヶ分で計算しておくことをおすすめします。

さらに詳しい説明は別ページでしていますので、ご参考ください。
(参考リンク)店舗を借りるとき家賃保証会社の利用は必須?

◆その他
看板使用料・鍵交換費用・駐車場利用料など。
物件ごとでかかる部分が異なるため、確認が必要です。

◆仲介手数料
募集図面に書かれていないこともありますが、ほぼ確実に発生します。
賃料の1ヶ月分をみておきましょう。

◆造作譲渡費用
居抜き物件の場合にかかってくる費用。
前オーナーから造作物を買うお金です。

金額は契約時に合意した額になります。

以上の項目を足した額が、物件取得費用です。

項目目安
前払い賃料+共益費or管理費賃料1ヵ月分+共益費or管理費
敷金/保証金賃料6ヵ月~10ヶ月分
礼金賃料1ヵ月~3ヶ月分
保証会社の保証契約料賃料30%~100%
看板使用料・鍵交換費用・駐車場利用料など物件によってはかからないことも
仲介手数料賃料1ヵ月分

物件取得費用の目安は、賃料の10カ月程度です。
居抜きの場合は造作譲渡料もかかります。

さいごに

最初でもお伝えしましたが、物件は申し込んで終わりではありません。
契約まできちんとサポートしてくれる不動産会社を選ぶことをおすすめします。

もし不安なことがあれば、私ども「みんなの飲食店開業」までご相談ください。
わたくし高橋をはじめ、経験豊富な開業アドバイザーが無料でアドバイスさせていただきます。

対応できるご相談件数には限りがありますが、無料個別相談の詳細は以下からご確認ください。
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このページで紹介した参考ページ

【店舗の保証金・敷金】相場はどれくらい?あとで返還される?

店舗を借りるとき家賃保証会社の利用は必須?

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今回はこの憤りについて少し語らせてください…
あなたが店舗物件を契約するときには必ず役に立つ内容ですので…!

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