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スタッフのミヤビさんとMOMOさん

飲食店のコンセプト作り、色々と悩みますよね。

自然と口コミが生まれ、お客さんだけでなくスタッフからも愛される店・・・。

そんなコンセプトを実現したお店を出張先の福岡で見つけ実体験してきましたので、レポートします!

私が感じたコンセプトをひとことで言うと、福岡で「ルイーダの酒場」の役目を果たす飲食店。

スタッフと広報の方から直接、お店の成り立ちや経営について面白いお話も聞くことができましたので、顧客にもスタッフにも地域にも愛される店作りに関心がある方はぜひご参考ください。

泊まれる立ち飲み「Hostel STAND BY ME」とは

STAND BY MEの外観

 

ちなみに、一度はこう思ったことはありませんか?

 

メガネをかけたサラリーマン

(飲んだあと、そのまま横になれたらいいのに…)

 

そんなお酒好きの夢を叶える立ち飲み屋が、2017年の6月に福岡市の大濠公園近くにオープンしました。福岡の繁華街である天神からは歩くと20分ほどのアクセス。

貞末 真吾
http://stand-by-me.jp/shingosadasue/

このお店を経営する会社のオーナーは、株式会社ブルースカイの貞末真吾氏。5000円で高品質なシャツを提供するメーカーズシャツ鎌倉で常務取締役をされていた方。今では福岡に移住しフォトスタジオやイベント企画などの事業も行っておられます。

「STAND BY ME」は宿(ホステル)と飲食店(立ち飲み屋)の複合業態、泊まれる立ち飲み屋としてオープン。

東京蔵前にあるNui. HOSTEL & BARなどを先駆けに、宿と飲食店を併設した施設の人気は高まってきましたが、福岡ではまだまだ珍しいスタイルのお店。

単なる飲食店と宿の複合施設ではなく、「STAND BY ME」には独自のコンセプトがありました。

ではさっそく、このお店の面白いコンセプトを紐解いていきましょう!

こちらの店舗には、いくつかの特徴的な仕掛けがあります。

4枚1000円の木札とコースターが、コミュニケーションが生む。

4枚1000円の木札

まずはその精算方法。

1000円で4枚一組の木札を買い、木札がいわばこのお店の通貨。

木札1枚あたり250円ですが、ほとんどのメニューが250円で飲み食いできるのです。(※プレミアム焼酎や一部の日本酒は木札を2枚使うことも)

利用期限は特に設けていないこの木札の使い方は自由。

課長っぽいサラリーマン

たまたま一枚余ったんだよね〜、これで良ければ。

と偶然隣り合った人に奢るのに使うのもよし、持って帰ってまたこのお店で自分で使うもよし。コミュニケーションが生まれるきっかけにもなります。

コースターで同席可否を意思表示

また、コースターの活用の仕方が面白い。

 

「Don’t Leave Me Alone(ひとりにしないで)」

「Leave Me Alone(ひとりにして)」

 

といった意思表示がコースターでできるのです。

積極的に他のお客さんと交流するのも、ひとりでじっくりと飲むのも、両方に対応できる仕組み。

英語で書いてあるので、旅行者である外国人とも交流しやすいですよね。オープン間もないのにさっそく韓国からのお客さんなども増えてきているそうです。

福岡の様々な名店のメニューが250円で

福岡のサポーターから提供されたメニュー

もう一つの大きな特徴が 立ち飲み屋で提供している30種類を超えるメニュー。

やはりオーナーのお人柄でしょうか。

5年の福岡生活で地元の方と親しくお付き合いが生まれ、福岡の有名店がこの店のサポーターとしてメニューレシピが提供されているとのこと。

このお店ひとつで様々な福岡の名店を疑似体験できます。

二〇加屋長介の雲仙ハムカツ

その中でも福岡で有名な「二〇加屋長介」プロデュースの雲仙ハムカツは、肉の旨味が溢れる厚めのハムにサクッとした衣がハイボールやビールのアテとして最高でした!

福岡の名店のメニューがズラリ

その他にも「海鮮丼日の出」の唐揚げ、「博多水炊きとり田」の柚子胡椒ポテサラ、などなど知る人ぞ知る福岡の名店のメニューを数多く味わえるのが非常に面白いところ。

ひとつのメニューをきっかけに、気になる店にぜひ冒険に出て欲しいですね!

鯖の燻製

ちなみに有名店のメニューが無償で提供されているというのは、本当にスゴイことなのです。

自店の商売の要(カナメ)となるレシピを提供し、その名前まで使っているのです。※場合によっては「メニューライセンス料」という名目で、何十万円〜下手すれば100万単位のお金が支払われることもあるほど。

どれほどこの店が他店の店主から愛されているのか、どれほどこの店のコンセプトに共感されているのか、お分かりいただけるかと思います。

トイレには貞末 真吾氏の想いが

貞末真吾オーナーが考えるこの店のコンセプト「福岡の入り口としてこのお店を使ってもらい、様々な出会い、色々なメニューを楽しむことで色々なお店を知り、実際にその店に足を運んでもらう」。そんな福岡の発信地となることでお互いの店がWin-Winになっているのです。

縁をつなぐ、スタッフの接客力

スタッフの仲の良さが居心地の良さを生む

もう一つの面白さはやはり立ち飲み特有のお客さん同士の近い距離感と、人と人をスムーズに繋ぐスタッフさんの接客力。

立ち飲み屋ですので、隣り合わせたお客さん同士が語り合いながら飲んでいることは珍しくありません。そこをさらにスムーズに繋ぐお店のスタッフさんの自然な動きが素晴らしいのです。

実際に私もお店に行った時にはスタッフさんの自然な働きかけで、気づくと同じお一人さまで来ていた方と酒を飲み交わしていました笑

動かしやすいレイアウト

同席したのは、熊本の南部から福岡まで警官の試験を受けにきた爽やかな青年。こんな自然な出会いが生まれることが、この記事のタイトルに書いたように、STAND BY MEがルイーダの酒場のように機能している瞬間ですね。

偶然居合わせたもの同士が気軽に話せる場を提供し、福岡の名店の色々なメニューを知ることによって興味を持ち、それぞれの店に足を運ぶ。

人と人、店と店をつなぐチカラを持つスタッフがいるこの店は、福岡を体験する入り口としてはうってつけの場所と言えそうです。

看板娘のMOMOさん

また忘れてはならないのは仕組みだけでなく、働いている人の誰もが本当に楽しそうにここで働いていること。

どのスタッフさんに話を聞いてみても,

「この店は本当に楽しい」

「ここは良い人しかいないと」

力強く話をされていたのが印象に残っています。

アルバイトや社員を採用するのが難しくなっているこの飲食業界において、ここまでスタッフから愛されるお店を作れることは飲食店経営の視点からも大きな強みです!

「無銭飲食の日?」話題になるイベント作り

無銭飲食の日

口コミを起こす面白いイベントについても紹介しておきましょう。

特徴的なのは、毎月24日に行っている「無銭飲食の日」

どういうイベントかと言うと、読んで字のごとくタダで飲み食いができるイベントです!

とはいえ1つだけ条件があります。2時間の皿洗いをすることで木札4枚がもらえ、1~2杯飲んでおつまみを1~2品つまむ。先日のイベント日には5人のお客さんが皿洗いをし、それぞれが4枚の木札を手に入れ無料で飲食を楽しんだそうです。

皿洗いはここで?

これに関しては時給換算するとどうなの、みたいな野暮な話はしてはいけません笑

皿洗い自体をスタッフとお客さんのコミュニケーションの道具としてイベント化しているところ、つい口コミしたくなる要素が非常に面白い所だと感じております。

飲食店+宿泊+αの売上で収支バランスを

清潔感あるドミトリー

一品250円とはいえ、ここのフードメニューは満足度抜群。

それもそのはず、原価も高めに設定しお客さんの満足度を非常に高めることになっているとのこと。なんと原価率50%を超えるメニューもざらにあるそうです。※通常の居酒屋などでは30~35%ほどが一般的な食材原価率

ビジネスモデルとしては、立ち飲みやだけでなく2階より上のホテルの宿泊の売上と合わせることによりそのバランスをうまくとっています。

リーズナブルで居心地のよい宿泊施設を提供

ゲストがくつろげるオシャレ空間

バックパッカーのような旅が好きな筆者は、休みのたびにさまざまな国のホステルに泊まるのですが、実際にこの「STAND BY ME」にも宿泊してみました!

旅行者はここで交流

その中でも「STAND BY ME」の居心地の良さはかなり上質なものだったことをお伝えします。

ドミトリーのベッド

リネンは清潔、布団はフカフカ。適度なプライベート感に、枕元には複数の電源もあり、無料Wi-Fiも飛んでいますのでなんの不自由もありません。

設備面・プライベートへの配慮・空間の心地よさ・交流を生むスペース・デザインなど、どれもいち宿泊施設としてもお気に入りです。

九州の銘品とオリジナルシャツの物販も

九州の銘品が並ぶ物販スペース

ちなみに物販も充実しています。九州の銘品や鎌倉シャツのオリジナルシャツの物販なども行っているのです。

 

マルヨシ醤油のポン酢や鹿児島製茶山科の焙じ茶や糸島CARAMELANGEのフレンチキャラメルなど、一般の土産物には置いてないような魅力的な商品がランナップ。

この物販スペースでも色々と気になるモノが見つかることをお約束します。あともう一つ、これは気に入りすぎて実際に購入してしまったのですが「STAND BY ME」オリジナルシャツ。

鎌倉シャツ品質のオリジナルシャツ

前述したようにこちらの店は元々鎌倉シャツの元常務である貞末真吾氏がオーナー。ここでしか買えない鎌倉シャツプロデュースのシャツが買えるのです。縫製も生地も良くて貝ボタン使って5000円というここのシャツのコスパは抜群。

無意識的に「STAND BY ME」のオリジナルロゴが入ったボタンダウンシャツを購入してしまいました(笑)。生産数も少ないようですのでお店に行かれた方は早めに手に入れることをお勧めします。

朝食とランチ営業を加え、5毛作業態

朝食は木札2枚

また、朝食・ランチも営業していることから「朝食+ランチ+立ち飲み+宿泊+物販」の5毛策業態。

ランチのメインは唐揚げ定食

他にない「STAND BY ME」の面白いビジネスモデル、これからどんどん認知が進むにつれさらにその発信力が高まっていきそうです。

飲食店のコンセプトを考えるときに、学ぶべきところがたくさんありますね!

「HOSTEL STNAD BY ME」まとめ

風にたなびく暖簾

 

  • 宿泊施設(ホステル)と飲食店(立ち飲み屋)+αの複合業態
  • 福岡の名店のレシピを預かり、250円のお手ごろ価格で提供
  • 働いているスタッフも近くのお店もオーナーの理念に共感
  • スタッフが「ここより楽しい店はない」と断言するほどの一体感
  • 繁華街からは歩いて20分ほど、駅遠の2.5等立地での出店戦略

 

出会いが生まれ、新しい行き先(冒険)が生まれる、福岡の「ルイーダの酒場」でした!

スタッフのミヤビさんとMOMOさん

お客さんもスタッフもオーナーもお店自体に惚れ込み、非常に良い空気感を持っているお店です。わたし自身もまた福岡にいくときはぜひ再訪したいと思えるお店でした。

地域に愛される飲食店作り、地域のコミュニティ作りに関心がある方はぜひ足を運んで体験してみてください!

シンプルかつモダンな内装

STAND BY MEの住所・連絡先など

住所:福岡県福岡市中央区大手門1-3-22

アクセス:福岡市営地下鉄「大濠公園」駅から徒歩約6分、西鉄バス「平和台通り」(昭和通り)下車すぐ/「福岡城鴻臚館前」(明治通り)約2分

宿泊費の目安:1室1名あたり3,780円〜(税込)

オープン日:2017年6月15日

Web:STAND BY ME Facebook

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