緊急事態宣言が徐々に解除され、飲食店も再開や営業時間の拡充が進んできました。

 

ただし通常営業に戻っても、感染防止の取り組みは必須

新型コロナ発生前と同様の営業形態、というわけにはいきません。

 

お客様とスタッフを感染から守る、安全な店づくりにつとめましょう。

 

参考にすべきは、一般社団法人日本フードサービス協会と一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会から5月14日に発表された『外食業の事業継続のためのガイドライン。本ページでは、こちらのガイドラインに沿って取り組むべきコロナ対策を解説します。

 

ガイドラインの内容だけでなく、実際のお店の取組み例を掲載しておりますのでご参考ください。

スタッフは出勤前に検温

新型コロナを店舗へ持ち込まないために、スタッフの健康管理は必須。

出勤前には必ず検温してもらうようにしましょう。

 

出勤後は手洗いを徹底。

マスクやフェイスガードを着用したうえで、調理や接客に当たりましょう。

店舗入口にポスターを掲示

店舗入口

入店前に伝えるべきことを、店舗入口に掲示しておきましょう。

 

内容は以下の通り。

・発熱や咳などがある場合は店内飲食をお断りする

・食事中以外はマスクの着用をお願いする

 

このほか、店舗で行っている感染防止対策を掲示すると安心感アップ。

感染を心配するお客様に、気兼ねなく入店いただけます。

店舗入口に消毒液を設置

アルコール消毒

お客様が来店時に消毒できるよう、店舗入口に手指用の消毒液を設置します。

感染防止対策に必要な物資は欠品がないようリストを作成し、もれなく補充を行いましょう。

客席でも適切な距離を保つ

客席

グループ間の安全を確保するために、他のグループとはできるだけ2m(最低1m)以上の間隔を空けて案内を行います。

 

テーブル席では真正面の配置を避けるか、テーブル上に区切りのパーティション(アクリル板等)を設置。

ひとりでの来店が多い「焼き肉ライク」では仕切りをつけることで席数を減らさず営業を行っています。

 


カウンター席は密着しないように適度なスペースを空けましょう。

注文時の飛沫に注意

注文

テーブルであれば、スタッフはお客様の側面に立って、注文を受けるようにしましょう。

 

カウンターでは、お客様の真正面に立たない、マスクを着用するといった対策を行います。

従業員とカウンター席との間隔を保つことが重要です。難しければ、仕切りの設置も検討しましょう。

メニューの見直し

大皿料理

お客様同士の感染を防ぐため、大皿料理・回し飲みに注意

 

大皿料理を提供している場合、提供方法を改めるか、従業員が取り分けるなど工夫が必要です。

業態によっては、グラスやお猪口の回し飲みは避けるよう注意喚起を行いましょう。

会計時の接触を防ぐ

会計

お客様とスタッフの接触を防ぐ対策が必要です。

 

・紙幣・小銭に触ることなく決済できる電子マネーなどのシステムを導入

・現金やクレジットカードの手渡しを避け、コイントレイを使用

 

手指やコイントレイの消毒についても事前にルールを決め、日々実施していかなければなりません。

客席の清掃

掃除

お客様が入れ替わる都度、テーブル・カウンターの消毒を行いましょう。

アルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウム、台所用洗剤(海面活性剤)を使用します。

 

卓上にお客様が触れるものがあれば、そちらの消毒もお忘れなく。

メニューブック、タッチパネル、卓上ベル、調味料など。

 

手荒れの原因になりますので、スタッフは手袋を着用して清掃にあたりましょう。

卓上の調味料は原則撤去

卓上の調味料

調味料や冷水ポットは、原則卓上に置かないようにしましょう。

 

撤去が難しい場合は、お客様が入れ替わる都度、拭き取るか、交換を行います。

拭き取る際には、アルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウム、台所用洗剤(界面活性剤)を使用しましょう。

混雑時の対応を決めておく

ソーシャルディスタンス

行列が発生する場合は、お客様それぞれが2m(最低1m)以上の間隔を空けられるようにしましょう。

床に間隔を示すテープを貼り、間隔を保って並んでもらえるようにします。

 

整理券を発行するなど、そもそも行列を作らない工夫も有効です。

 

ツイッターやInstagramなど、SNSでリアルタイムに混雑状況を発信しておくことも有効です。

営業中も定期的に換気・消毒

今後は換気にも気を配る必要があります。

窓・ドア等の定期的な開放、常時換気扇の使用などを検討しましょう。

 

換気は30 分に1回が目安。

 

窓を全開にしましょう。複数の窓がある場合、二方向の壁の窓を開放すると効果的です。窓が1つしかない場合は、ドアを開けましょう。

 

多数の人が触れる場所は定期的に消毒を行います。

たとえば店舗のドアノブ、券売機など。

アルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウムを使って拭き上げましょう。

ドリンクバー・ビュッフェは食品・ドリンクを保護

ドリンクバー

ドリンクバー・ビュッフェでは、お客様の飛沫が食品にかからないようカバーを設置するなど対策が必要です。

 

トングなどは頻繁に消毒、もしくは交換を行いましょう。

トイレからの感染に注意

トイレ

新型コロナはトイレでの感染リスクが比較的高いとされています。

毎日の清掃に加え、ドアやレバーなど多数の人が触れる部分は日に何度か拭き取り清掃を行いましょう。

 

拭き取りの際は、アルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウムを使用します。

 

ハンドドライヤーの使用を中止し、ペーパータオルへ切り替えます。

 

汚物は蓋を閉めてから流していただけるよう、注意を促す貼り紙を準備。

感染症対策に取り組む飲食店

カウンター席

すでに感染防止のうえ営業を始めた飲食店の対策例をご紹介します。

 

阪名物・串かつの有名店「串かつだるま」では、ソースに「漬ける」ではなく「かける」に変更。

多数の人が使用するソースが感染源にならないよう工夫しました。

 

 

カウンターに仕切りを設置しているお店も増えてきています。

 


個人居酒屋オーナーに教えていただいた客席間の衝立、安い設置方法をご紹介。

花屋の透明なフィルムを使うと、圧迫感もなく安価。

ダンボールくらいの強度のもので弛まないよう補強をし、天井から糸で吊り下げるだけ。

 


距離を保って座るのも対策のひとつ。しかし、空いていて活気がないように見えてしまうという悩みも。

ぬいぐるみやマネキンを活用する飲食店も出てきています。

 

飲食店の営業再開・新型コロナ対策

飲食店で取り組むべき、感染防止対策についてお伝えしました。

お客様とスタッフの安全を確保し、安心して来店いただきましょう。

 

最後に飲食店の感染防止対策についてまとめます。

 

・感染対策物資をリスト化し、定期的に購入できる準備をすすめる

・店舗入口で依頼事項を掲示(マスクの着用、発熱者の店内飲食をご遠慮いただく)

・手指消毒剤の設置

・お客様が距離を取れるよう対策(席配置の見直し/仕切りの設置/立ち位置を指定)

・換気・清掃を定期的に行える体制の構築

 

これからを見据えた準備を行っていきましょう。

 

コロナに関連し、利用できる融資や助成金については別ページでまとめています。

そちらもあわせてご覧ください。

 

コロナウイルスの影響を受けた飲食店が使える助成金・融資制度・クラウドファンディング【5/7更新】

 

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